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大分県さかもと村

大自然の中で農村の暮らしを体験!

2021.12.28

日々の喧騒を忘れて、ゆったり、のんびり、農村暮らしを体験してみませんか?
自然豊かな玖珠町の“程よい田舎”にある「さかもと村」は、農泊、田舎体験(野草摘み、ピザ作り、そば打ち、農業体験)、田舎レストランでの食事が楽しめる小さな村。大正時代の紡績工場を移築・改装した雰囲気たっぷりの母屋、豊かな実りをもたらす畑、道端に無造作に生えている野草、細い煙をあげるピザ釜…。寒い冬も“農村の当たり前”が心をじんわりとあたためてくれます。

受け入れるのは1日1組限定。2人でも10人でも貸し切りで利用できます。今回は、密になることなく、農村の暮らしを満喫できる「さかもと村」の魅力に迫ります。

笑顔が素敵な村長・坂本さんと奥さんがお出迎え

さかもと村を切り盛りしているのは村長の坂本さんと奥さん。自給自足の生活を送るために、17年前、この地にやってきました。「元々両親が現在のさかもと村の母屋を利用して養蚕業を営んでいたんです。でも、リタイア後は20年間も空き家になってしまって…。古い建物ですから一旦朽ちてしまえばもう材料は手に入らない。それを何とかしたいという思いもありました」。そこから職業訓練校の建築科に通い、設計仕様書の作成、材料の選定など改装に必要な準備を自ら整えた坂本さん。改装自体も大工さんと2人でやり遂げたというから驚かされます。「やればできる。それを実地で知りました。迷うならやってみればいい。失敗してもそれは自分の糧になります」その言葉には重みがあります。

さかもと村での経験を通して「3つのカン=関心・感動・感謝」を学んでほしいという坂本さん。なぜ?と尋ねると「田舎暮らしを体験するとね、まず、はじめて触れる事柄に関心を持つ。関心を持って取り組むと感動する。感動するとやり遂げる。やり遂げると導いてくれた人に感謝する。感謝する気持ちを持つと人は幸せになれるんですよ」とやさしく教えてくださいました。

さかもと村には子どもたちも大勢訪れますが、坂本さんご夫妻は子どもを「子ども扱い」することはありません。「子どもは9か月で親の伝えたいことを70%理解しているという話があります。3歳にもなれば大人のいうことはほぼ分かっているんですよ。経験がないので、言葉や行動で示すことはできませんが。だから、赤ちゃん言葉なんて使う必要はない。そもそも人を見て言葉遣いや態度を変えるなんておかしいと思いませんか?」坂本さんご夫妻はどこまでも自然体。ゆっくりと紡ぐ言葉の一つ一つから「当たり前のことに気づいてほしい」「忘れてしまった大切なことを思い出して」そんな思いが伝わってくるようでした。

…と、重めの文章を書きましたが、さかもと村は決して堅苦しい場所ではありません!遊びに来たら、全てを忘れてただ楽しむだけでOK!「日常と切り離された空間で過ごす」「坂本さんご夫妻と話す」「自然の恵みを味わう」それだけで大切な“何か”に気づくことができるのです。

ワクワクの野草摘み体験!採れたての野草は天ぷらに

坂本さんの話を聞いた後は、お待ちかねの体験タイム!ピザ作り、そば打ち、野草摘み、農業の中から今回は野草摘みをチョイスしました。なぜかって?摘み立てを天ぷらで味わえるからです(笑)。ただ季節は冬。「野草なんてあるのかな」と少し心配だったのですが、「冬が好きな野草もあります。1年中楽しめますよ」とのことで一安心。

野草摘みはさかもと村の周辺をのんびり散策しながら行います。摘む際のポイントは「色が良い」「見た目がキレイ」「茎が太い」ものを選び、「ハサミを使う(手でつむと傷みやすいため)」など。坂本さんが野草を見つける度に「スイバはすっぱいですよ、噛んでみて」(摘み立てを食べてみると本当にすっぱかったです!)、「ハコベは歯に効く。昔の人は歯磨き粉代わり」、「ヨモギはハーブの女王。いい香りがするでしょう?」など丁寧に説明してくれるので、退屈する暇はありません。かなり面白く、時間が経つのも忘れてしまいました。

ただ、自然は時に怖いもの。触ったり、臭ったり、噛んだり“五感”を使って、野草探しに熱中していると「教えていない野草は絶対触らないで下さい。この辺にも死に至る猛毒を持った野草が生えています。毒のあるものは人を惹きつける派手な色、いい香りのものが多いのでだまされやすいんですよ」と釘を刺されました。身近に宝の山!と思ったのですが、まずは“知ること”が大切なようです(汗)。

ナズナ(別名ぺんぺん草)を手に「黄色くなった傷んだ葉はその場に落としてください。自然界では、古い葉はその場に落ちて、次の葉が茂るための養分になるんです。その循環を崩さないように」と教えてくれた坂本さん。野草を摘みながら自然界のルールや、人間と自然の関わりなどたくさんのことを知ることができるので、何だか賢くなった気分。「要らない草なんてないんです。名前を知り、薬効を覚えると無闇に踏んだり、摘んだりできなくなりますよ。愛おしくなるから」そんな言葉の意味もだんだん理解できるようになっていきます。

今回採取したのはホトケノザ・ナズナ・ヨモギ・タンポポ・ハコベ・ミツバ・スイバの7種類。少し歩くだけで驚くほどたくさんの野草に出合うので、「もっとたくさん摘みたい」とリクエストしたのですが、「7種類がちょうどいいんです。たくさん摘んでも食べきれないでしょう?食べる分だけ摘む。これも鉄則です」と坂本さん。自然と共に生きるってそういうことなんだなぁ、としみじみ。私たちは飽食の時代に慣れ過ぎたのかもしれません。反省です。

摘んだ野草は坂本さんがスーパー主婦兼スーパーシェフと呼ぶ奥さんがすぐに調理してくれます。とてもサクサクに揚がった天ぷらに「野草に一番合う」と坂本さんが太鼓判を押す抹茶塩をふって頬張ると…。ホロリと崩れる衣の中から、野草の風味・旨みが口いっぱいにふわぁ♡いや、ちょっと待って、めちゃくちゃ美味しいんですけど!野草によってはほのかな苦味、酸味を感じるものもありますが、それも最高のアクセント。これなら野菜嫌いのお子さんも食べられるかも。

そうそう、野草は美味しいだけではなく、栄養も“超”満点なんですよ。「人が育てた野菜と、自生した野菜、この2つは栄養素の含有量が桁違い。例えば体に必要不可欠な五大栄養素の一つ・ミネラルは自生した野菜の方が80倍も多く含むという結果が出ています。野草も一緒です」と坂本さん。昔から「初物七十五日(旬のものを食べると75日長生きできる)」といわれていますが、それにはちゃんと根拠があるのです。添加物を継続して食べ続けると、脳が「添加物の味わい=美味しい」と思い込んでしまうそうなので、無理のない範囲で自然の食べ物を口にすると良いのかもしれません。

野草摘み体験以外にも多彩な体験が楽しめます

ピザ作り体験

ピザ作り体験は若い人を中心に大人気!小麦粉を捏ねて作った生地に、スーパーシェフ(奥さん)手作りの絶品ピザソースを塗り、畑で採れた季節の野菜やベーコンなどの具を並べたら完成(具は季節によって異なります)!簡単なので、小さなお子さんも楽しみながらチャレンジできます。

完成した生地は坂本さんお手製のピザ専用釜でじっくり焼き上げます。「釜で焼いたピザは格別です。ぜひ焼き立て熱々を味わって下さい」もうその言葉だけで絶対美味しいってわかりますよね。うん、次は絶対ピザ作りに挑戦しよう…。焼き立てのピザと一緒に釜の前で記念撮影できるので、思い出も増えそうです!

ちなみに母屋の入り口には実物の1/10サイズのミニ釜がちょこんと飾られています。「最初は自信がなくて1/10モデルを制作したんです(笑)」と照れたように笑う坂本さんも、ミニ釜もとってもかわいい♪ぜひチェックして下さいね。

そば打ち体験

そば打ち体験では、つなぎの小麦粉を入れず、100%そば粉で打つ「十割そば」作りに挑戦!殻が付いた状態の玄そば(玄米のそばバージョン)を使うので、栄養も、味わいもパワーアップした十割そばが味わえるんですよ。つなぎがない分、練りにくく、伸ばすのも難しいのですが、この工程がそば打ちの醍醐味。だんだん形になっていくのが面白いとハマる人が多いそう。

苦労の末に出来上がったそばは、スーパーシェフ(奥さん)が出汁からこだわって作る麺つゆで頂きます。鮮明なそばの香り、口中に広がるそば本来の味わい…。一般的な「二八そば(そば粉8割、小麦粉2割)」しか食べたことがない人にはちょっと衝撃的な美味しさです。

農業体験

農業体験は特に決まったプランがある訳ではありません。「私の農作業のお手伝いをしてもらいます。春は種まき、夏は野菜の収穫やブルーベリー摘み、秋は果物の収穫、栗拾い、冬は冬野菜の収穫などができます」と坂本さん。太陽の下で土に触れ、心地よい汗を流せば心に溜まった澱も一緒に流れていくよう。土の中からミミズやオケラがひょっこり顔を出すのもご愛嬌♪

子どもたちも農作業を通して、食のルーツや採れたての野菜の美味しさ、土や木に住む生き物の生態など普段の生活では知ることのできない、でも大切なこと実体験から学ぶことができます。野菜や果物はその場で味わったり、お土産にもらえたり…。体を動かした後にもたくさんの“お楽しみ”が待っています!

囲炉裏(いろり)のあるお部屋で村のごちそうを囲んで歓談タイム!

ランチは囲炉裏と薪ストーブのあるお部屋で「さかもと村定食 (5名〜、1名2,000円〜)」に舌鼓!スーパーシェフ(奥さん)が村の周辺で採れた新鮮な食材を使い、調味料に至るまで全て手作りで仕上げたお料理は上品な薄味で、素材の旨みがダイレクトに伝わってくる“村のごちそう”。坂本さんが打った十割そばや、山の恵みを楽しむ猪突猛進鍋(猪鍋)など食べ応えも満点です。「食べるのが好きだから、色々考えて料理するのが楽しいんです」。照れたように笑う奥さんはとってもチャーミング。いろんな味を楽しんでほしいと、少しずつたくさんのお料理を用意してくれる心遣いにもほっこりします。

心尽くしお料理を楽しみながら坂本さんご夫妻と語らう時間は本当に楽しかった♪リピーターが圧倒的に多いという話にもうなずけます。囲炉裏のお部屋は自由に使ってOKなので、お食事以外にも、休憩したり、歓談したり、思い思いに過ごすことができます。

ウッドデッキからは雄大な自然が楽しめます!

自由時間はこちらのウッドデッキで過ごすのもおすすめ。目の前に広がる雄大な自然をボーッと眺めていると疲れやストレスが消えていくよう。もちろん冬はとても寒いのですが、ピンと張り詰めるように澄んだ空気、神秘的な雪景色など冬ならではの心地よさ、美しさが楽しめます。都会から来た人は特に感じ入るようで、坂本さんお手製の椅子に座って長時間景色を眺めている、なんてことも多いそうですよ。他にもピザ作り体験の熱々ピザを食べたり、熱いお茶を飲みながら歓談したり、過ごし方はあなた次第です!

宿泊する場合は、村長手作りのお風呂を満喫

宿泊する場合のお楽しみが、坂本さん手作りのお風呂!地下120mから汲み上げた水を沸かしており、なめらかな肌触りが特徴。1日の疲れをじんわり癒し、体の芯からポカポカにしてくれます。宿泊部屋には坂本さん手作りの二段ベッドがあるのですが、子ども達には、秘密基地のような囲炉裏の部屋のロフトが大人気!取り合いになる場合も多いそうですよ。お風呂も、お部屋もホテルや旅館とは違い、まるで田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの家のような雰囲気。新鮮で懐かしい、心あたたまるひとときを過ごすことができます。

お土産にぴったり!こだわりの野草茶

お土産にぜひゲットして欲しいのが坂本さん手作りの野草茶。香ばしくて美味しい上、様々な野草パワーがギュッと詰まった一品です。ネット販売では、出品を心待ちにしているファンが全国にいるそうです。通常1,500円ですが、さかもと村に足を運んだ人は1,000円で購入できます!

(左)キクイモ茶<葉・茎>

キクイモは天然のインスリンといわれるスーパーフード!ダイエットや肌荒れなど美容面が気になる人にも人気。砕いてパン粉に混ぜて揚げ物にしたり、ご飯に混ぜ込んでキクイモ茶ご飯にしたり、カレー、シチュー、グラタン、味噌汁、鍋物、ラーメンに入れてもOK!何にでも使える万能食材。体をしっかりあたためてくれるので、寒い冬にもぴったり!お土産や、自分用に複数購入する人も多いそうですよ(同行スタッフも買い込んでいました笑)。

(右)野草茶<7種のブレンド>

ハコベ、イタドリ、キクイモ、ナズナ、スイバ、コゴミ、カラムシをブレンド。粉末にしてシフォンケーキや自家製パン、ジュースに入れるのもおすすめ。

おわりに

大分県さかもと村には、忙しい日々の繰り返しの中で忘れてしまった大切な「何か」が待っています。特別なことをする必要はありません。大自然、あたたかい人、心地よい労働、旬の恵み…。農村の“当たり前の暮らし”を当たり前に楽しめばいいのです。子ども達にとっても貴重な時間。多くの“はじめて”を経験し、帰りにはひと回り成長した姿を見せてくれます。

宿泊の場合はもちろん、食事のみ、体験のみでも1日1組限定なので、農村暮らしを独り占め、家族占めして、思う存分満喫して下さい!

大分県さかもと村

大分県玖珠郡玖珠町大字山下2224

村長携帯 : 090-5297-1489

http://sakamotomura.com

※宿泊、食事、体験全て完全予約制です。

※ナビだと迷う場合があります。天狗の看板(写真)が目標ですが、迷ったら村長携帯まで気軽にお電話を。

<宿泊>

・素泊まり

小学生以上 4,000円/1名

3歳以上 3,000円/1名

・夕食

2,000円コース/1名〜(5名以上)

・朝食

朝食 500円/1名

<農家レストラン>

さかもと村定食(昼・夕食)

2,000円コース/1名〜(5名以上)

<体験教室>

各5名以上〜受付、1,500円/1名

・そば打ち体験

・ピザ作り体験、追加ピザ 2,000円/1枚 ・野草摘み体験

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