行ってみたやってみた
進撃の巨人 in HITA ~進撃の日田~
超人気漫画の世界を旅しよう!
2022.02.01
累計発行部数1億部突破。世界中で進撃旋風を巻き起こし、2021年6月惜しまれつつ完結した超人気漫画『進撃の巨人』。その作者である諫山創(いさやまはじめ)先生が大分県日田市大山町出身であることをご存知ですか?
2019年、諫山先生の「自分が『進撃の巨人』を作るに至ったこの町に何か恩返しができないものか」という想いを受け、市民有志が一つのプロジェクトを立ち上げました。
その名も「進撃の巨人 in HITA ~進撃の日田~」!
現在、日田市には様々な進撃の巨人関連のスポットやグッズが登場し、熱烈なファンを中心に大いに盛り上がっています。
今回はそんな進撃の日田の様子をご紹介。2022年1月からアニメも最終シーズンが始まり、まだまだ目が離せない進撃ワールドをたっぷりお楽しみ下さい!
©諫山創/講談社
目次
ファン必見!進撃の巨人 in HITAミュージアム
最初にご紹介するのは日田市大山町の道の駅「水辺の郷おおやま」に併設する形で昨年3月にオープンした「進撃の巨人inHITAミュージアム」!道の駅の入口横に『進撃の巨人』の世界をイメージした重々しい雰囲気の門があり、一気にテンションが上がります。ちなみに、門の奥の壁に空いた穴は隠れフォトスポット。巨人になった気分で、壁の向こうから顔を出して撮影できるんですよ。これ、超楽しいです(笑)。
門をくぐり小道を歩いていくとミュージアムの入り口に到着!5つのゾーン(エントランス、原画、メモリーズ、進撃の日田、ギャラリー)で構成されており見応え満点ですが、なんと入場無料。「一人でも多くの人に『進撃の巨人』の世界を楽しんでほしい」そんな思いからだそうです。
超大型巨人来襲!エントランスゾーン
エントランスゾーンでは超大型巨人を1/12スケールで再現した超大型紙巨人とご対面!これは諫山先生の母校、福岡の九州デザイナー学院の生徒さんらによる創作寄贈品なんだそう。この巨人、写真を見てわかるように驚くほどリアル。「泣いてしまうお子さんも多いんですよ」というスタッフさんの言葉にも頷けます。正直、大人の私でもちょっと、いや、かなり怖かったです(汗)。ミュージアム内は撮影自由なので、ぜひこの迫力ある姿を写真に収めて下さい。
超大型紙巨人の下には、世界に100冊だけの『進撃の巨人』第1巻の巨大コミックが展示されています。身長約15mの巨人が読むことをイメージして作られたもので、なんと通常のコミック36倍のサイズ!2021年3月、webで発売されると2分で完売したというのだから驚きです。ちなみに「世界で一番大きいコミック」としてギネス世界記録TMに認定されているんですよ。
大型巨人をじっくり(恐々)堪能した後は、いよいよ展示スペースへGO!と、その前に…。写真左上で睨みをきかせている巨人、気になりますよね??こちらは日田市民有志による創作団体「ひょうたん工房 日田」による創作寄贈品。鎧の巨人ねぶたバージョンです。ライトを灯すと目が光り、超大型紙巨人に負けず劣らず迫力満点!壁の外で巨人と戦闘する調査兵団カラーのグリーンの壁には巨人の肩に調査団のミカサ、アルミンが乗った人気シーンを再現したタイル画(ニチハ株式会社寄贈品)も飾られ、荘厳な雰囲気を醸し出しています。
ウォール・マリアをイメージした壁の中の原画ゾーン
『進撃の巨人』の舞台となるパラディ島にある、人間たちが巨人から身を守るために造られたとされる3つの壁、ウォール・マリア、ウォール・ローゼ、ウォール・シーナの素材を再現した特製タイルの壁に、『進撃の巨人』の原画や諫山先生直筆の色紙など貴重な資料がズラリ!壁の中の世界に浸りながらじっくり見学できます。
原画はどれも見応え満点。諫山先生が直筆で指示を書き込んでいたり、試し書き〜完成の変遷を追えたり…。「あの場面はこういう風に描かれたんだ!」と感動必至。他にもファン感涙の「進撃の巨人 最初のネーム」や、細部まで練り込まれた「壁の昇降機の設定」「対人立体機動装置の初期案」など他では見ることのできない資料が展示されており、ファンならずとも『進撃の巨人』の世界を様々な角度から楽しむことができます。
「1枚の絵に込められた熱い想いを知ることができる場所です。時間をかけて見ている人が多いですね」とスタッフさん。かくいう私も1枚1枚に見入ってしまい、「取材時間が足りなくなります!」と同僚に怒られてしまいました(笑)。
日田市内の『進撃の巨人』スポットの詳細が分かる進撃の日田ゾーン
進撃の日田ゾーンではクラウドファンディングによる進撃の巨人銅像プロジェクト(この後ご紹介します)をはじめとした『進撃の巨人』を活用した町おこし「進撃の日田プロジェクト」の全貌を知ることができます。銅像プロジェクトがどのように進行したのか、諫山先生がどう関わったのかなど興味深い話が満載。
そうそう、クラウドファンディングの支援者への返礼品として諫山先生が書き下ろした「進撃の日田 観光案内漫画」も読むことができるんですよ。日田の観光名所、人気店を登場人物のエレン達が巡るというなんとも贅沢なエピソードを堪能できます。
諫山先生の思い出を辿るメモリーズゾーン
諫山先生の幼少期〜青春期を絵画や、写真、エピソードで振り返るコーナーです。
「幼少期の絵は普通の子どもさんが描いたものと変わらないでしょう?諫山先生も初めから特別だったわけじゃない。逆にいえば、誰もが第二の諫山先生になれる可能性を秘めているんです」とスタッフさん。この日も「夢は漫画家」という元気な子ども達が目を輝かせて諫山先生の足跡をたどっていました。ここは夢を育む場所でもあるのかもしれません。
写真は諫山先生が、上京後間もないデビュー前から『進撃の巨人』第22巻の頃まで実際に使っていた執筆デスク。机の上の小物も当時実際に使っていたものなんですよ。「自由に座って大丈夫です」とのことなので、先生愛用のGペンを握って漫画家気分♪「ここであのすごい作品が生まれたのか」と感慨深かったです。
デスクの背後にある本棚には1〜34巻(最終巻)のコミックと、進撃の巨人が表紙を飾った別冊少年マガジンがズラリと並んでおり、すぐに読み返したくなりました (笑)。
通路も『進撃の巨人』ワールドに!ギャラリーゾーン
各コーナーに向かう通路もギャラリーゾーンとして活用され、原画やポスターが所狭しと並んでいます。人気シーンが多いので、ファンならきっと読んだ当時の興奮、感動が甦ってくると思います(私も甦りました泣)!通路の壁にはミュージアムや進撃の日田の最新情報をチェックできるデジタルサイネージも設置されているので、迷ったらココに立ち寄りましょう。
立体機動装置が360°全方位楽しめるテーブルARスポット
メモリーズゾーンを抜けた先で何やら怪しいスポットを発見!スタッフさんに「立体機動装置のARが楽しめる」と聞き、早速「進撃の巨人inHITAアプリ(ダウンロードはコチラ)」を起動してAR→テーブルAR→AR体験と進んでカメラをかざすと…。
画面上にリアルな立体機動装置(対巨人用の攻撃的な兵器)が出現!カメラをARマーカーに向けたまま一周すると、立体機動装置を360°全方位から見ることができるんですよ。立ち会った取材スタッフ全員「立体機動装置ってこんな風になっていたのか」と興味津々でした。
ミュージアムのすぐ前の中庭では、女型の巨人のARも楽しむことができます。詳しくはこの後の「ARスポット紹介」でご説明するので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
道の駅「水辺の郷おおやま」で『進撃の巨人』グッズをゲット
ミュージアムが併設された道の駅「水辺の郷おおやま」には『進撃の巨人』のオリジナルグッズが充実!一番の特徴は地元企業とのコラボの多さ。伝統の日田杉を使ったファイルや下駄、日田の老舗とコラボしたお酒、醤油、味噌、地元企業が開発した調査兵団マーク入りの高機能マスク…。他にも数え切れないほどあります。
「開発した人の“推し”をデザインしているグッズも多いんですよ。この人はハンジ、この人はジャンが推し。そのキャラが前面に出ているので分かりやすいでしょう?」とスタッフさん。細部までこだわり抜いたグッズからは、作品への敬意や愛情が伝わってきます。どうやら地元の人達も『進撃の巨人』が大好きなようです。
こちらは新発売のトラベルステッカー350円。写真のエレンのほか、ハンジ、リヴァイ兵士長、エルヴィンのものがあります。実はこのステッカー、デザインが得意だという地元の畳屋「猪熊畳店」が作ったものなんですよ。お隣には同じく猪熊畳店作、インパクト絶大な「等身大のリヴァイ兵士長を織りで表現したイグサの敷物」も飾られています。
日田時代の諫山先生を担当していた美容師さんが勤務している美容室Linkとのコラボシャンプーも人気。パッケージには諫山先生が「地元のために」と描き下ろした貴重なオリジナル原画が使われています。ちなみに諫山先生を担当していた美容師さんのところには「リヴァイ兵士長と同じ髪型にして下さい!」など、熱心なファンが訪れることもあるそうです。
日田市内の進撃の巨人スポットを巡ろう!
日田市内には『進撃の巨人』や、諫山先生関連のスポットがいっぱい。ここではその一部をご紹介します。
進撃の巨人 キャラ銅像
2019年、『進撃の巨人』連載10周年を記念し、銅像プロジェクトがスタート。クラウドファンディングで資金を募り、2カ所、計4体の銅像が建立されました。
➀ 大山ダム「エレン・ミカサ・アルミンの少年期の銅像」
圧倒的な存在感を放つ大山ダム(日田市大山町西大山)の真下にダムを見上げるように立つエレン、ミカサ、アルミンの銅像。このシーン、『進撃の巨人』ファンなら見覚えがありますよね??そう、ここは運命が動き始めた「はじまりの場所」。大山ダムの壁面をウォール・マリアに見立て、その向こうにはじめて姿を現した超大型巨人を呆然と見上げる幼い3人が再現されています。
銅像は諫山先生が書き下ろしたイラストを元に作られています。見所は漫画と寸分変わらぬ繊細な表情。実は諫山先生自ら指示を出し、実際に制作現場に足を運んで調整しているんです!ミュージアムの「進撃の日田ゾーン」で元になった原画、製作時の様子などをVTRで見ることができます。
② 日田駅「リヴァイ兵士長像」
銅像プロジェクト第二弾は屈指の人気を誇るリヴァイ兵士長像!こちらは諫山先生の描きおろしたイラストを元に作られており、兵士長の躍動感ある動きが立体的に再現されています。
除幕式では諫山先生も「リヴァイは登場以来、『進撃の巨人』を支えてくれた1番人気のキャラクターであり、作者からしても、頭の上がらない存在です。皆様に最も喜んでいただくためには、リヴァイ兵士長しかいないと銅像のモデルを決めました。大事なお金をご支援いただいた皆様に喜んでいただけたら幸いです(一部抜粋)」とコメントを寄せて下さったそう。
③ 『進撃の巨人』キャラパネル
市内各所に『進撃の巨人』のキャラパネルが設置されています。写真は「日田駅」のパネル。3人からこんなこと言われるとテンションが上がっちゃいますよね(笑)。他にも道の駅「水辺の郷おおやま」「たかむら」「まるはら(原次郎左衛門)」「日田市観光協会」「日田玖珠地域産業振興センター」「日田バスターミナル」に設置されています。それぞれキャラやセリフ、シチュエーションが違うので、全部巡って写真を撮る人も多いそうですよ。
④ 日田のまちに巨人出現!!迫力の巨人ARスポット
市内各所に巨人が出現するARスポットが点在しています。
「進撃の巨人inHITAアプリ」を起動し、AR→場所を選ぶと…。目の前に巨人が出現!写真は道の駅「水辺の郷おおやま」の女型の巨人。ミニストーリーの後に現れるその姿は臨場感抜群です。他にも「大山ダム」「日田駅前」「日田駅前広場」「フォレストアドベンチャー・奥日田」「玖珠町豊後森機関庫」にARスポットが用意されています。これに加えて日田市内には『進撃の巨人』とのコラボグッズを取り扱っているお店、諫山先生の母校や幼少期に通っていた美容院など『進撃の巨人』、諫山先生に関連するスポットが目白押しです。詳しくはコチラをご覧ください。
おわりに
諫山先生が生まれ育った日田市大山町。そびえ立つ山々に囲まれた静かで美しい町は、壁に囲まれた進撃の巨人の世界をどこか彷彿とさせる場所でした。諫山先生の想い、そして『進撃の巨人』の原点がここにあるのかもしれません。
日田市内では定期的に『進撃の巨人』関連のイベントを開催しているので、ぜひ「進撃の巨人 in HITA ~進撃の日田~」のホームページ(https://shingeki-hita.com/index.html)をチェックしてみて下さいね。
進撃の巨人 inHITAミュージアム
大分県日田市大山町西大山4106
※道の駅 水辺の郷おおやまに併設
営:平日 9:30~16:00/土日祝日 9:30~17:00
※ 道の駅 水辺の郷おおやまの営業時間に準ずる
休:不定(2月は2/2、2/9がお休み)
駐車場有(無料)
入場料無料
https://shingeki-hita.com/spot/017.html
道の駅 水辺の郷おおやま
0973-52-3630
※営業時間、休日などはミュージアムと同じ
http://www.mizubenosato-oyama.com
進撃の日田グッズはもちろん、大山の特産品である梅を使った梅酒や梅干しなどの加工品、地元の新鮮な野菜、フルーツなどが購入できます。
進撃の日田情報は以下のホームページよりご確認いただけます。