行ってみたやってみた
日田天領まつり・千年あかり
丸一日観光を楽しめるのだ!
2023.01.20
江戸時代に幕府直轄の天領として、九州を統括する「西国筋郡代(さいごくすじぐんだい)」が置かれた日田。その時代の風情と現在の営みが調和する豆田地区は、国が選定する「重要伝統的建造物群保存地区」に選ばれていて、言わば、地区がまるごと歴史的・文化的に重要な地域なのである。
そんな豆田を中心に開催されるのが、「日田天領まつり」。
毎年11月の第2土曜と日曜の2日間、天領として栄えた当時の賑わいを再現した様々な催しが行われ、あわせて、市内を流れる花月川周辺や豆田の街並みを竹灯籠で彩る、大分の三大竹祭りのひとつ「千年あかり」も開催されている。
※「千年あかり」は11月の第2金~日曜の3日間
この期間は昼は日田天領まつり、夜は千年あかりと丸一日観光を楽しめるのだ!
土曜日の昼に到着。さっそくイベントのパンフレットをもらう。
何やら盛りだくさんのイベントがならんでいる。
上町通りを歩いているとお侍さん? に遭遇。日田の先哲をテーマにしたスタンプラリーなのだそう。街中に設置している先哲にちなんだスタンプ(32個)を集めて、景品をもらえるイベントなのだとか。ちなみに、スタンプのうち5つは移動式で、彼自身がスタンプなのだとか(笑)彼に会えるかは運次第!
日田の人の考えることは面白い。
この日はイベントを行うには最高の天気だったが、衣装に身を包み歩き回る彼らにとっては・・・。
応援しています。
もう少し歩いていると、若さみなぎる移動式スタンプが現れる。聞くと、市の職員さんなんだとか。動いているから見つけにくいと思いきや、意外に目立つので見つけやすい。ちょっと隠れてみてもいいのでは?
街中には人力車が走り、フリーマーケットや屋台、マルシェなどのイベントなどが街のあちらこちらで開催されて、今と昔とが混在された不思議な空間になっている
郵便局前で一人の男性が神妙な面持ちで金銭と引き換えに何らかの物品を引き渡しているのを見つけた。時代劇の相場的には、大体こんな人は怪しいに決まっている。
近寄ってみる・・・。
小判!!! 白昼堂々と何か犯罪が・・・。
そんなわけがなく、日田天領まつりで使えるお得な「天領小判」を販売しているとのことで、1000円で1100円分の小判がもらえるクーポンイベント。しかもこの方、郵便局長さん。
拙者、あらぬ疑いをかけてしまった。失礼を詫びる。
クーポンひとつでも工夫をこらして楽しみに変える、観光客へのおもてなし精神がすごい。
「時代衣装でまち歩き」イベントに参加しているご夫妻。様になり過ぎていて、タイムトリップをしているかのような不思議な写真。
写真を撮りまくっていると、近くから賑やかな声が。
今度は街を舞台にした演劇に遭遇。豆田の街中にこれでもかというくらいイベントを詰め込んでいて、来た人を飽きさせない。
今度は可愛らしい女性4人組を見つけて声をかける。このうち一人は「ひた琇未会(ひとみかい)」の小野琇未さん。19名の着付け免許資格者を抱えるこの会は、和装を純粋に愛する人たちの集まりで、イベント期間中は「豆田まちづくり歴史交流館」を舞台に着付けを行ったり、日田の歴史の勉強会、アロマやお香を使った匂袋(においぶくろ)やクリスマスリースのワークショップなどを行っているのだとか。
ちょっと体験。
読面では説明しきれないほどのボリュームなので、また機会があったら改めて取材して紹介したい。イベント期間中じゃなくても2日前までの予約で着付け体験ができるとのことなので、下記をご参照ください。
【日田市観光協会HP ひた琇未会】
https://oidehita.com/archives/29642
歴史のお勉強会を見学していると・・・。
将来の「ひた琇未会」メンバーか。日田の未来は明るい。
小腹が空いたので「天領屋台」へ。
地元の高校生の屋台を覗いてみた。日田三隈高等学校と昭和学園高等学校。
生徒の方が手作りされたクッキーとかりんとうを購入して食べつつ取材のお願い。
お兄さんが快く応対してくれて、こういう時は動画もと思い、撮らせていただく。
高校生なのにしっかりしてるなと思い、よくよく話を伺うと・・・、先生でした。
先生、若すぎます。
日田天領まつりは、イベントが多すぎて全部を取材しきれないので、千年あかりの取材に切り替える。
花月川河川敷のメイン会場を中心に、街中にとんでもない数の竹灯籠が・・・。
だんだんと日が暮れて、街中の灯籠にはじんわりと火が灯り始めた。「これで、灯籠に火をつけてください」とライターを渡されたので、街中を散策しながら点火作業。
そっか、やっぱり全部人の手で火を灯していくのか。できる限り手伝おう。
様子を見に来た、竹灯籠を多く制作している金子さんの写真も撮らせてもらった。
子どもから先輩方まで、多くの人の力で祭は守られている。
大体の点火が終わり、寒くなってきたので「日田醤油」さんのだんご汁をいただきながら闇に包まれるのを待つ。だんご汁は麹の風味が強く、おかわりしたくなるさすがの味。一味を入れ過ぎたのはご愛敬。
だんだんと暗くなってきた。通常イベントって開始時間が決まっているものなのだが、これはじわじわとスタートするイベント。暗くなるに連れ、だんだんワクワクしてきた。気付けば、通りには多くの人が。臨場感を伝えるために動画でお伝え。
とてもじゃないけど一日では紹介しきれない中身の濃いお祭り。
次は2日間泊まりがけで楽しんでみよう。