行ってみたやってみた
寒の地獄で極楽体験。
寒の地獄旅館に待望のサウナがOPEN!
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2024.01.15
全国的にも珍しい冷泉で有名な寒の地獄旅館は95年の歴史を誇る老舗旅館。
この空前のサウナブームにあって、待望のサウナがオープンしたと聞いては、行かずにはいられません。
趣ある外観に期待が高まります。
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浴場に入ると、目に飛び込んでくるのは寒の地獄温泉の名物、天然冷鉱泉(通称:霊泉)。
硫黄の香りがほのかに漂い、底まで青白く透き通っていて、見ているだけで冷ややか。
水底に転がる石の隙間からは気泡が立ち上り、今もなお、生きた源泉が湧き上がっているのがわかります。
サウナ愛好家曰く、「主役は水風呂」とも。サウナ後の水風呂ならぬ、冷鉱泉が今から楽しみです。
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湯治文化とともに愛された暖房室(ストーブ室)
霊泉を抜けると、2つの扉が現れました。どちらかが正解でどちらかが不正解……なんてことはなく、どちらも温度の違う暖房室です。
左側の扉は昔から変わらない、約50度のじんわりと暖かい暖房室。徐々に体が温まってきます。
私たちがよく知る熱々のサウナの入り方とは違って、冷→温の交代浴。つまり、冷泉に入った後、じわっと汗をかきながら皮膚に温泉成分を「あぶりこむ」(浸透させていく)のが、古くから愛されてきた湯治の入浴方法。
ここでは、この昔ながらの入り方を体験できます。
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暖の地獄!?セルフロウリュで熱々サウナ室
右側の扉こそ、今回新設された薪ストーブでサウナストーンを熱したセルフロウリュ形式のサウナ室。
上段に座るとゆうに100度を超える熱さで、さらに備えつけの専用水でロウリュすると室内の温度が瞬時に上昇します。
ストーブには地元で採れた●●がくべられていて、室内に広がるかすかな香りと熱さで徐々に汗が噴き出てきました。
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サウナ室で約10分。存分に汗をかいたら、いざ、霊泉へ。
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サウナで温まった体をキンキンの霊泉で引き締めます。
水温は13~14度。1分間に約2トンもの湧出量を誇り、全国でも類を見ないほど。
最初は凍えるように強張っていた体も、羽衣を感じるようになったら、「ととのい」体験はもうすぐです。
ととのえデッキ
心身がリセットされた後は、極めつけのととのえデッキ。
そこには、インフィニティチェアが用意されています。
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古き良き旅館の風情を感じながら、九重の静けさに身をゆだねれば、すうっと体が軽くなる、極上の「ととのい」がやってきました。
骨の髄まで凍る霊泉「寒の地獄」から、体の芯まで温まるサウナ「暖の地獄」を経て、心身ともにととのう極楽体験が出来るのはここだけ。
温冷交代浴の効果で、自律神経のバランスが整い、全身の血行を促進され、肩こり・冷え性の改善や、疲労回復などうれしいことばかりだそう。
飲んで整う冷泉水
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小さな滝のように並ぶのは、飲泉用の冷泉水。
新鮮でクリアなお味ながら、どこか硫黄の香りが漂って、いかにも「効きそう」な感じです。
紙コップが用意されているので、サウナ前後の水分補給にもぴったり。
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寒の地獄と暖の地獄
霊泉の歴史の始まりは、江戸末期の嘉永2年。
今から170年以上も昔に、霊泉を見つけた村人たちが石を積み上げて湯船をつくったのだとか。
以来、この芯から凍える霊泉は夏季限定で湯治文化を支えてきました。
しかしせっかくの霊泉、期間限定ではもったいない!
そこでプロサウナ集団の監修のもと、クラウドファンディングを経て、薪ストーブによるセルフロウリュの通年サウナ施設として2023年リニューアルオープンしたのです。
これまでもこれからも、心身ともにリフレッシュできる場所として、すべての人に開かれた旅館であり続けたいとオーナーは語ります。
レンタル品も充実しており、タオルはもちろん、サウナマットやサウナポンチョ、販売用水着なども充実しているので、手軽に立ち寄れるのもうれしいですね。
霊泉×サウナという、ただのお風呂よりもちょっぴり非日常を味わえるエンターテインメントに、文字どおり身を投じてみませんか?
【日帰り入浴のご案内】
霊泉サウナ
木曜~火曜日(水曜定休、その他不定休)
料金:2時間2,500円(木曜以外は、薪で加温した温かい男女別大浴場「互久楽湯」の入浴も可能)
時間:サウナ9:00~18:00(17:00最終受付)
薪で加温した温かい男女別大浴場「互久楽湯」だけ入浴することも可能。
温泉入浴のみの場合
金曜~火曜日(水曜・木曜日定休、その他不定休)
料金:1時間700円
時間:大浴場10:00~15:00(16:00最終受付)
「1時間700円」
(要確認)1時間700円は取材の結果?
ホームページには書いていない。